(欧州)フォード・フォーカス2.0

お宝発見!

この車は、カーグラフィック誌の比較テスト(メンバーはメルセデス・ベンツAクラス、シトロエンC4、フォルクスワーゲン・ゴルフ・プラス)で「4台の中で唯一フラット感を獲得している」と重厚な乗り心地を評価され、「ボディーの動きが軽くステアリングレスポンスもリニアで鋭い・・・」と操縦性と快適性のバランスがもっとも高度と評価され、Winnerとなっています。

この結果は、私は実は意外ではありませんでした。その下のBセグメントでの同誌の比較テストで、やはりWinnerとなったフォード・フィエスタに試乗し、その実力に触れていたからです。そうであれば、その記事を見てすぐに試乗してもよさそうなところですが、それを躊躇わせたのは、全幅1840mmという数字でした。

昔、スズキ・カルタスで峠を走っていたというディーラーの人のご厚意?で、試乗では懐の深いこの車の片鱗を垣間見ることができました。そういう運転を逆に促されたのは、ローバーの人以来でした。でも、プジョーの人もルノーの人もそういえば「もっとどうぞ」という感じでしたね・・・(ちなみに今回のフォードの人とルノーの人が気になる車としてスズキ・スイフトを挙げています)

フィエスタの時にもう少しと感じた微舵域のステアリングのレスポンスは理想的に改善され、アンダーステアも感じられず、FFのBMWと言っていいと思います。

それでいて、重厚感のある乗り心地はフィエスタの延長上にあり、前述の4台の中ではもっとも軽量なのですが、突起を越えたときの遮音は充分コントロールされています。

内装は実に骨太ですが、この乗り味を確認した後では旧き佳きドイツ車の薫りを継承していると歓迎したいと思います。

オートマティック・トランスミッションは4速ですがマナーそのものには意外にも不満は感じませんでした。ただ、せっかくマニュアルモードの位置がちゃんと右ハンドル用で、シフト操作の設定も少数派のBMWと同じなのですが、そのレスポンスは苦笑いせずにはいられません(あれ、シカトされちゃった。え、やっぱり覚えていてくれたの・・・)。

実は、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIの時と同じコースだったのですが、試乗を終えてそろそろディーラーにに着く頃の私の表情は対照的なものとなりました。ただ、このフォーカスに皆さんが出会うのは、それこそ「発掘」という作業になるのではないでしょうか。車に興味のある方でも、このフォード・フォーカスが欧州車であることをご存知の方は少ないと思います。現状ではあまりにも爪を隠しすぎです。

ある程度車に興味のある層が対象にせざるを得ないと思うので、WRCのベース車であることをもっと露出すべきと考えます。

フォーカスはプジョーよりもむしろベース車とリンクしやすいと思われます。スバルや三菱のファンにアピールするのも一定の効果があるのではないでしょうか。

それとフォード・ブランドにも限界を感じます。たとえば「ユーロ・フォード」はどうでしょうか。アメ車じゃないというメッセージが必要と考えます。

私は試乗から帰ってすぐに東京モーターショーに出品されていたフォードのteamRSの手となるSTシリーズのフォーカス版がボルボの2.5ターボエンジンを流用することを確認し、ボルボのターボを試乗しようか検討し始めました。

あるいはこのフォーカスのパワステがフィエスタSTにも導入されたら・・・いやー、欧州フォードが琴線に触れてきました。しかし、このフォーカスに一矢報いるのは、シビックのワゴンバージョンである次期ストリームでしょう(アキュラRD-Xを見るとデザインが不安です・・・5代目シビックのテイストよカンバーック)。

http://ja.wikipedia.org/upload/thumb/d/da/Civic_eg6.jpg/300px-Civic_eg6.jpg

(ウィキペディアより)

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