この車を評価する試乗にいたらず・・・
7月号のカーグラフィック誌に、日本車の評価としてほとんど見た事がない表現がありました。
「高速域の安定感という点ではこれはメルセデスEクラスやBMW5シリーズの高性能版(AMGモデルやMスポーツサスペンションのこと)に匹敵する。」
ただ、記事では試乗車がアクティブスタビライザー非装着車だったのです。これは標準装備であり不適切と言わざるを得ません。とくにWebCGは本文中に非装着車である事を記載していませんでした。これは残念です。
この車の理解のために、私が学生の時にしていた競技スキーを例えに使わせてください(快挙!アルペンスキー男子回転参照)。
1900kgに届こうとする車重からするとこの車をスキーに例えるなら少なくとも大回転用になると思います。また前述の高い評価はスーパー大回転の状況(整地された固めの斜面でクローチングを組みながらターンをする)で得られたと思います。
その板で緩斜面をウェーデルンで滑って、「突起でちょっと硬いですね」というような情報は有意義ではないですよね・・・
前にレクサスISやGS350に試乗したときにお世話になったそのスタッフはその時と同じルートを案内しました。途中で急斜面でのクローチング・ターンを試すルートへの変更をリクエストしましたが、「混んでいて」あまり試すことはできませんでした・・・ちなみにその近くのアウディ正規ディーラーでA3デビュー時に試乗したときは、頼まなくても高速道路に乗らせてくれました。
アクセルをかなり踏んだとき(全開するととんでもないことになります。245/40-18のADVANが鳴ります・・・)の音はハリアー・ハイブリッドとは違って「いい音」がします。私はこのシチュエーションではあの野性味のある音は歓迎ですし、ハリアーの時に感じた加速とエンジン音の解離による不気味さを感じなかった事を銘記したいと思います。
この車にとっての低速(私にとっては9割ほどを占めるだろう日常的な状況)では、突起や不整でハーシュネス(突き上げ)がないと言うことはできません。皆さんが高速道路で普通にお出しになる速度では、それがなくなり、雰囲気が出てきます。
しかし今回の試乗ではクローチングターンをほとんどしていないので「雰囲気が出てくる」としか言うことができません。スバル・アルシオーネSVXでは自分が素直に快適と感じるスピードで走ってメーターを見ると140あたり(これは国庫に大分納めたのでもう許してください・・・)でしたが、GS450hのスイートスポットは格段に上まで伸びている印象です。
試乗を終えて降りる時にドアハンドルを引いた時の音が私のストリームとあんまり変わらない・・・(デッドニングしたから良くなった?)
こんな事を言うのは大人気ないですかね・・・たぶん、この凄いらしい大回転用の板で「クローチング・ターン」をしないで終わったから板を脱ぐ時のビンディングの感じが・・・とか言い出してしまうのです。
GS450hの試乗は「高速道路」は必要条件だと思います。いや、そのスタッフはおそらく有能です。「こいつは買うはずがない。」ご明察です。(「私はAWD信奉者だから買わない」という言い訳が出来なくなりますね。セルシオ後継のLSのハイブリッドはAWDになるようですから・・・)
今回の作業で、私は車についてはスラローム(回転)用を求めている事が確認できました。今主流のカービング・スキーはキャップ構造で振動吸収性能もいいから小回りしやすいのに飛ばしてもばたつかない・・・今回のレガシィ(D型)はまさにそうなってくれました。また、従来になかったこの手のスキー板の乗り味は、軽量化に裏打ちされた俊敏性と乗り心地を両立したニュータイプの日本車(スイフト、シビックetc)に通じるように思います。
レガシィのSIドライブは高性能車の新しい可能性を見せてくれたと思います(スタイルを選ぶことができる)。レクサスはこれをサスペンションまで進めて、「回転」から「滑降」までスタイルをセレクトできる(ジャガーSタイプ2.5にもBMW Mスポーツにもなれる)Toyoya Style Selectをやって欲しいと思います。
ところで、みなさんはレクサスの「L」のマークはどのようにとらえていらっしゃるでしょうか。カーグラフィック誌の小林顧問も指摘していますが、日本に展開し始めた新世代レクサスの繊細なデザインには相応しくないように感じます。しかし、このサイトのアンケートの結果では現行のマークが支持されているようですね。
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