「楽しかったよ!応援ありがとう」と言って風呂に向かいました。ちょっと救われた思いでした。
彼の中では、まったりと濃い時間が流れていたようです。逆に、私は大事な時間を楽しむことに集中していなかったかもしれません。
「手が入ってる!」と判定に対してスタンドから声をあげてしまいました。
チームを引っ張ってきたエースは、こういうときこれまでも必ず仕返ししてくれました。
ファーストがタッチしないでもいい構えたところに、足を外さないけん制がジャストに決まりました。しかし、
(あれはセーフ?)
しかし、自分たちがコントロールできないそういうところで負けたのではありません。
こちらの攻撃の初っ端、長男のまずまずの当たりをセカンドではなくピッチャーが処理したとき、私は長男と同じことを感じていたようです。
「このピッチャー、やばい?」
追い込まれた後の真っすぐはその打席のどのボールよりもキレがある真っすぐになります。つまりそのボールは見るべきではありませんでした・・・
(長男はその日2ストライクに追い込まれることはありませんでした。)
3打席目、これまでの試合観戦では見たことがないことをしました。高めのボールの変化球を明らかに振り過ぎの空振り。
「今までの試合で一番思いっきり振った・・・」
もう一回やったら「Cool head !」と声をかけようと思いましたが笑っていたので止めました。チームメイトに「どんどん振っていこうぜ!」というメッセージだったのかもしれません。
あとで本人がそう評価した「四球よりいい死球」を勝ち取りました。小さいガッツポーズをしながらファーストに向かっているとき、ベンチとスタンドの下級生たちが称える声に包まれていました。
(いいチームの中でやってこれて本当に良かった・・・)
でも、私はその時はすでに記念の撮影をし始めていました。いつもだと公式戦をすべて撮影してくれる方が今日はそれをしていない・・・というのもありましたが、相手のピッチャーの不気味さの方が大きかったというのが本当のところでした。
これは長男も後で言っていましたが、このピッチャーはファーストストライクから、いやそれを打たないとやられる・・・
でも、チームメイトのみんなはそれをしませんでした。でも、それは仕方がないのかもしれません。相手のチームが次に対戦した春のチャンピオンも彼の術中にはまっていたからです。皮肉にも長男の一安打を含む二出塁の価値を上げてくれました。
雨の中試合を決行する決定を両ベンチは歓喜で応えました。
(こういうグランドでノックしたことあるのか?)
けっこううちのエースはショートに打たせましたがその日長男は無失策で応えました。あんなに大事に処理する姿も思い出になりそうです。
スポ少の時は市の予選でも一回勝つのがやっと・・・それが中学では県大会に出るのが当たり前と思っているチームメイトに囲まれてプレーすることに・・・
初めて内野の背番号を背負ってプレーする前の日は練習試合でもそのプレッシャーに負けそうになっていたのに、県大会でもプレーで仲間たちにアピールできるようになった。最高の仲間たちと頑張ってきて成長することができました。
涙の最後のミーティングで17人の3年生が全員あいさつしたようです。そこで話したという内容は(本人が言うには)何かに書きとおめておいた方がいいのではと思わせる内容でした・・・その場でそういうことが言えるようになったのは、成長した証だと思います。
おそらく後輩たちにも伝わって・・・
勝っていたらベスト4をかけて春のチャンピオンと戦っていたはずの日、次男のティーバッティングを見ると、迷いが取れてヘッドをうまく走らせるいいスイングになっていました・・・
(確かにそれが一番いい応えですね・・・)
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