【試乗】スバル・レガシイ・ツーリングワゴン2.0R(4AT)

スバル、いけるいける

このサイトではレガシイのライドコンフォートについて考えてきました(スバルの課題参照)。アウトバック2.5、B4 3.0R spec.Bでの試乗では、突起を越えるときの遮音(振動そのものの吸収ではなくて)に物足りなさを感じていました。Yahoo!掲示板でシビックと比較するには対象とするversionに問題があると指摘されました。アウトバックや6気筒モデルにも少なくとも備えているべき遮音のレベルがあると思うのですが、レガシイの中で”ベストバランス”という評価が多かったにもかかわらず、まだそれに乗っていないのはレガシイのライドコンフォートについて語る資格がないと思い、遅ればせながら2.0Rに試乗しました。

2.0Rの試乗車が、家に近い本社ではなく、かつて赴任していた近くのディーラーにいる事は知っていました。対応してくれた若いメカニックは素晴らしい対応をしてくれました。「いってらっしゃい」と私をほっといてくれたのです。そのディーラーの近くには私のホームコースといってもいい「広域農道」というのがあります。このあいだまで新車情報という番組のキャスターをされていた三本氏の言う「山坂道」(氏は知った風な外来語を使わないのです)のような感じなんですが、学生の頃から翌日の試験がどうしようもない時などよく音を立てて走ったものです(この建設的でない行動パターンは相変わらずなのですが・・・)。

いやー久しぶりでしたが、痛快の極みでした。若いメカニック君ありがとう。あそこのディーラーはSVX時代にお世話になっていましたが、けっこうできるんですよね。SVXのブレーキも生き返らせてくれましたし(本社もこういうノリで行きましょう)。

私のレガシイに対しての胸のつかえは消え去りました。件の突起を越えたときの遮音は気にならないし、振動遮断もよくコントロールされ、ちょうど良い硬さです。レガシイ RS type RA、アルシオーネSVXと10年以上スバルと暮らした経験によって、その「資質の高さ(SVX参照)」という遺伝子は私の中に移植されているのかもしれません。波長が合うというのでしょうか、とてもしっくり来るのです(アウトバック、3.0Rではこうはならなかったんですよね・・・)。

ハンドルの戻りがフォード・フォーカスのように少しだけ強くなれば完璧ではないでしょうか。操舵の軽さそのものはこのままのほうが全体のバランスに合っていると思います(フォーカスの重さにする必要はありません)。

それと、細かいことですがアクセルペダルの硬さ、全体の乗り心地とバランスされていないウィンカースイッチの手応えを指摘しておきたいと思います。この辺りはアウディを参考にするといいと思います。

この2.0Rはシビックやスイフトに感じた、敏捷性があるのに落ち着いているという、「ニュータイプ」の日本車のみに感じる独特の乗り心地です。これは軽量化が前提なのでそれが実現されている日本車にしか感じないのでしょう(レガシイはAWDとしては軽いですからね)。例えるなら、「ニュータイプ」の日本車は振動吸収処理されたチタンドライバー。そうでないのはパーシモン?

6気筒モデルはspec.Bでも2.0Rの乗り味でいいのではないでしょうか(ハードスペックはターボに任せて)。

それとアウトバックですね。私は初代ランカスターの、大きいボルボのようなゆったりした乗り心地がどうしても忘れられないのです。アウトバックは国内でもレガシィシリーズのなかで幅を利かせてきたので、本来やりたかったことをやっていいと思うのです。

今回の2.0Rの試乗で感じたのですが、レガシイは17インチまでの方がバランスがいいのではないでしょうか。BMWでも3シリーズのMスポーツサスで17インチです(師匠の言う事は、もう少し聞いておきましょう)。5月と言われているレガシイのマイナーチェンジでアウトバックと6気筒モデルのライドコンフォートの改善に期待したいと思います。ただ、それが叶ったとしても2.0Rのマニュアルミッションが面白いセレクトになると分かったのが何よりの収穫でした(レガシィ史上初めて、スポーティーを根拠にセレクトすべきノーマルアスピレーション4気筒が出ました)。

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