「総体で打つためにやって来た。打てて良かった。」
これまで、私たちが揃って観ると、ビデオ撮影していると・・・
それで控えていました。でも、最期の夏・・・
前日の初戦にコールド勝ちしてくれたので、私も土曜に観戦することができました。
キャッチャーにとっては、今日試合ができるかどうか・・・という予報は実は助かります。
(暑さはなし・・・)
「そのエラーがたまたまあそこで出ただけ。野球に失敗はつきもの・・・自分でも、仲間もそれをカバーする野球をやってほしい・・・」そう、後輩達に言葉を贈ったようです。
それは、同級生のお母さんからのメールで知ることになりました。実は、次男の集大成はそこにあったのかもしれません。
本人も気に入ってくれた、右中間からの定点撮影によるプレーの数々を、その時の本人の気持ちを教わりながら見ていると、すでに胸がいっぱいになってしまい、主将としてのあいさつの事をきいていませんでした。
(十分総括できている・・・)
相手の県大会常連校の顧問は、前日に眼前で2ホームランを放った、次男と小学校からずっと一緒にやって来た後輩に、
「このバッターはいいバッターだよ!昨日も打ってるの見たよな!」
(おー、このチームの監督にそう言わせるまでになったか・・・)とうっかり感慨に浸かってしまいました・・・
長男の代のスタンドであれば、それが力ませる言葉だと逆に何倍ものお釣りを送ったでしょう。その日、彼はマークされての公式戦を経験させてもらったのかもしれません・・・
如何にセンターの同級生を信頼していたか・・・それは、ビデオカメラのフレーム内に映っていました。
バッテリーは本来センターが捕球しているタイミングにはベンチに帰りながらグローブを合わせていました。正確には彼らはその場面を見ていないので状況判断で理解したことになります。ですから、送球動作に入ったところでの落球だったのではと確認する権利のある2人うちの1人(主将)として次男はそれができませんでした。
その後どんな気持ちでセカンドに送球したのか・・・それもフレーム内でした。
前回と同じランナーでした。その時は変化球を読んでスタートされ、これでは間に合わないと座ったまま!ノーバンで送球しました。ショートの選手のお父さんが、
「今座ったまま投げましたよね・・・」と気が付いていました。
長男でもおそらくそうするはずの、きわどい時に払うようなタッチをしてくれましたが、カメラもセーフとなるところを映していました。
ずっといっしょにセンターラインを張って来た仲間の落球後・・・
今度は直球でした。ステップをしてコンパクトに・・・バッテリーはタッチの前にまたベンチに向かっていましたが、次男はめずらしく何か強く声を出していました。
来年から柱になるであろう2年生のショートは、今度は払わずに、そしてここが彼のいいところですが、塁審に向けて突き上げるようにアピールしてくれました。
0-1、最終回。公式戦のヒットは練習試合のそれとは違う・・・分かっていたつもりですが、改めてみんなに見せてくれました。
「あいつが出てくれたから、オレも打てた・・・」
今まで見たことがないバックスイング・・・あとで映像で見ると、絶妙のタイミングだったかもしれません。
クイックに苦戦していたから・・・次男からは王さんのビデオの言葉が出てきました。
「王さんの、『振り遅れたくないなら先に始動して待つ』をやった・・・」
その日は、兄ちゃんの言葉も大事にしていたようです。
「ファーストストライクを打て!」
2年生ショートの3番と同じところに飛んだのですが、この球場のもう一人の守備と言われる「外野の芝」に抗して、レフトの追いかけるルートを変えさせました。
これまでにもそういう2年生を見てきました。練習試合で打てても、県大会のかかった1死、2・3塁、一打サヨナラの好機で何をするか・・・(前日には2本塁打)
その忘れ物は、同じところでしか見つけられない・・・来年、一回りも二回りも大きくなって、たっぷりお釣りをもらってきてほしいと思います。
一死、2・3塁で何か作戦としてできたのでは・・・その一つの答えを長男のファンである、交流戦1位に輝いたスワローズが見せてくれました。
同じ状況で、セーフティスクイズを空振り。3塁ランナーが刺殺・・・
負け同士の最終決選に余力は残っていませんでした。
それでも次男はプレゼントをくれました。
今度は3番は三振に倒れていました。
「さっき打ち取られた変化球を打つ!」と臨んでいたようです。
長男の代はメンバーに恵まれ、創部以来初の3大会連続県大会出場を果たしました。
小学校の時から指導していただいた甲子園経験者と高校野球の監督歴のある父兄にいくら言われても、守備位置を下げなかった・・・私から見ても、送球はできるしファーストも上手いので、そうした方がいいのではとはじめは思っていました。
低いボールになる変化球をヘッドが生きているスイングで芯でとらえました。
ショートはかなり深めでした。ただ、このグランドの芝(外野)の境目はかなり段になっている・・・
バウンドが変わってファンブル・・・
ビデオを見て次男の方から言い出しました。
「ショートが何で下がらない方がいいか、見せてやった・・・」
負けた場合、あまりに部活が終わるのが早いから?という配慮なのでしょうか。各地区の次点的なチームによる大会が新設されたようです。もう1か月仲間と部活ができるようです。
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