柳沢厚生労働大臣の言ったこと

また、話題になっているようですが、わたしの整理のためにも経緯を示します。

国立社会保障・人口問題研究所が05年に実施した調査によれば、9割が「いずれ結婚するつもり」と答え、希望する子どもの数は「2子以上」が85%にのぼるが、実際にはそこまで達していないことを踏まえた発言。(asahi.comより)

今後の少子化対策への取り組みについて聞かれて、

「若い人たちの雇用が安定すれば婚姻率が高まるという状況だから、安定した雇用の場を与えていかなくてはいけない。女性、あるいは一緒の所帯に住む世帯の家計が、子どもを持つことで厳しい条件になるから、それを軽減する経済的支援も必要だ。家庭を営み子どもを育てることに人生の喜びがあるという自己実現という範囲でとらえることが必要だ。

ご当人の若い人たちというのは、結婚をしたい、子どもを二人以上持ちたいという極めて健全な状況にいる。だから本当にそういう日本の若者の健全な、何というか、希望というものにわれわれがフィットした政策を出していくということが非常に大事だというふうに思っている。」

高校の数学(うわー20年以上前だ)に、「(AならばB)とその「対偶」(BでないならばAでない)は同値である」という定理(ド・モルガンの法則)があったと思います(^_^;)

その調査時の未婚の人達は85%が結婚したい、子どもを二人以上持ちたいと”思っていた”という結果に対して、大臣は未婚の人達がそう”思っている”事を「健全である」としたわけですね。

これの「対偶」は、

「未婚の人達が不健全」ならば「結婚したくない」あるいは「結婚してもこどもは2人より少なくていい」と思っている・・・になると思います。

ちなみに、「結婚したい、子どもを二人以上持ちたいと思わないのは、不健全である」は、対偶じゃなくて「裏」になるので、この追求は当たらないのではないでしょうか(この言い方こそ屁理屈ですね・・・)

これに対して、大臣は

「若い人たちの雇用が安定すれば婚姻率が高まるという状況だから、安定した雇用の場を与えていかなくてはいけない。女性、あるいは一緒の所帯に住む世帯の家計が、子どもを持つことで厳しい条件になるから、それを軽減する経済的支援も必要だ。家庭を営み子どもを育てることに人生の喜びがあるという自己実現という範囲でとらえることが必要だ。」

今回の発言はいいと思うのですが、なぜ、伝わらないのか。

国家の品格」に「論理はスタートが大事」とあります。大事なのはその論理がどのように始められているかなのであり(「国家の品格」より)、それはその人の人間性(情緒)を要求してきます。

大臣はこれを踏まえた方がいいのでは・・・

相手は女性ですから、理屈じゃ無理ですよ(^_^;)

女性に謝るにはどうすればいいのか・・・それは身内にプロがいるじゃないですか。小泉純一郎・・・

あ、むかし柳沢大臣を日本ではめずらしく政策が理由で更迭した上司でしたね・・・

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正確な報道を [Tanac] 2007-02-08 14:50:54 (木)

今朝のズームイン・スーパーで柳沢大臣の「健全」発言について、
「2人以上子供を持たないのは不健全であると発言した・・・」と紹介されました・・・
これはめちゃくちゃです。やはり、マスコミのチェックが必要なのでは・・・

コメント

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