日産レパード・J・フェリー

ジャガーの乗り心地を再現した?バブリーサルーン

この車は弟が乗っていました。彼は愛すべきナイスガイですが、車遍歴をみれば私より「エンスー」と判断されるでしょう。彼は、初代プリメーラの5ドア(イギリス製の逆輸入車)からの乗り換えでした(この車についても別の機会に触れたいと思います。当時としてはめずらしく割り切ったヨーロッパ風のミドルサイズ・セダンでした)。

レパード・J・フェリーはセドリック・グロリアがベースのアッパーミドルサルーンで、日産はシーマもラインアップしていたのにこの車を加えたのはバブルのなせる技だったのでしょう。

徳大寺氏が紹介していましたが、日産はこの車で実験的にジャガーXJサルーンの振動を再現したとしています。(ということは弟は英国製の車から英国風の車へ乗り換えたということになります・・・偶然にしてはナイスな乗り換えです。)

この車は4880×1770mmの大柄にもかかわらず後席は決して広くなく、ゴルフバッグもトランクに3つは積めません。そんな車になぜ乗るのかということになりそうですが、この車は理性で選ぶ対象ではないのかもしれません。この車はカルロス・ゴーンさんが就任する前では例外的に”内装が素晴らしい”日産車でした(日産はその前にもローレルにクラブSという例外的に内装のセンスがいい設定がありましたが、現在のようにそれが他のモデルに波及しませんでした)。センターコンソールをはじめ各パネルは本木目でしたし、全体の雰囲気も”日産車離れ”していました。日光金谷ホテルに行ったときは(あの頃は若かった・・・)、よりふさわしいと思いSVXにかえて弟のJ・フェリーを借りてしまいました(スバリストの皆さん、すいません)。

日産は変わりました。今やサニーもシルビアもローレルもセドリック・グロリアもなくなってしまいました(12月に予定されるブルーバード・シルフィーのモデルチェンジでは予想外に「ブルーバード」のネーミングが残るようですが・・・)。残ったのがスカイラインとZというのがなんとも感慨深いものがあります(みなさんは今のスカイラインはどのように捉えているのでしょうか。私はこれはやはりインフィニティG35というアメリカ向けのモデルであり、ローレルやレパードといわれたほうがしっくり来ます。レクサスやレガシイと競ってBMW3シリーズを凌駕するスカイラインを願うものです)。

このJ・フェリーの内装や乗り心地のように、日産がトライして消えていった中には部分的にはけっこういい物があったと思います(Be-1、フィガロetc)。復活した今、ラインナップになんとなく重みがないと感じるかつての日産党を満足させるそれらのアイテムと由緒あるネーミングを利用しない手はないと思うのです。

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