愛知県長久手町の発砲立てこもり事件で殉職した林一歩警部の葬儀での奥様の言葉が染み込んできました。
「命はリセットできない・・・」
いじめ等を苦にした自殺に対するメッセージとのコトですが、林警部はこの事について生前話されたのかもしれません。
以前、長崎で小学生が子供を殺してしまう事件が続き、教育委員会が小学生高学年を対象に調査した報告のドキュメントを見ました。
「人間は死んでも生き返る」にYESとしたのが30%を越えていたのです。
その番組では実の母を無くしたばかりのお母さんが、YESと答えた小学校高学年の娘と話をするシーンがありました。
「じゃあ、おばあちゃんは生き返ってくるの?」という問いかけに、その娘はまじめな面持ちで、でも生き返ると答えました。
その時は、正直ピンと来ませんでした。しかし、最近の私の長男の頭の中をほとんどすべて「ポケモン」が占めている状況を見ると、死生観を示す必要があるのではと感じていました。
テレビや本で動物などが出てくると、例えば「シャチとホオジロザメはどっちが強いの?」と聞いてきます。答えるのがめんどくさくなり、海はシャチが一番、森は虎が一番・・・と宣言してしまったのですが、大事なのは自然界では闘いの結果どうなるのか、の方でした。闘い終わってモンスターボールに戻って、直接何もしなくてもまた元に戻って出てくるのではないのです。
最近は弱肉強食のシーンもテレビでやってくれます。そのシーンはできるだけ見せてコメントするようにし始めました。また、散歩している時に飼い主の方が了解してくれる時は、犬に触らせてもらいます(とても怖がるのですが)。命あるものはポケモンとは違うという事を実感させていくことで林警部の奥様のメッセージに応えたいと思います。
ところで、叙勲の話が出てきているようですが、本当に林警部にしてあげるべきは、同僚の方が弔辞で言われていましたが、「忘れないからな・・・」なのです。
これは、常にどこかで死を意識せざるを得ない状況の方々との心のふれあいの中でmomoさんが教えていただいたことなのです。
勳章を否定するものではありませんが、あげたこと自体忘れるくらいなら本意ではないでしょう。でも、あの機動隊の隊長の精神が受け継がれていけば、林警部が「千の風になって」来ても、寂しくはないのではないでしょうか。
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