インフルエンザの薬、タミフル

自分の子供に飲ませるべきか・・・

(始めにお断りさせていただきますが、これから書くことは新型インフルエンザは対象ではありません。)

インフルエンザの治療薬、タミフルを服用後に異常行動(高所からの飛び降り、車への飛び込み等)で亡くなっている事が問題になっています。

私の子供は5歳と3歳ですが、もしインフルエンザになったらタミフルを飲ませるべきなのでしょうか・・・

これを判断するための情報が揃っていないと感じます。ネットで調べまわれば得られるのかもしれませんが、これだけ社会問題化しているのだから、マスコミがやるべきでしょうに・・・

判断のポイントは結局「インフルエンザで子供が死んでほしくない」となるのではないでしょうか。

インフルエンザは合併症が怖いわけです。合併症の中で一番怖いのは「インフルエンザ脳症」になると思います。

そもそも、タミフルは何をする薬なのでしょうか。「インフルエンザ・ウィルスの増殖を止める」とのことです。ウィルスを減らし駆逐するのは本人の免疫力です。ですから養生、特に睡眠が大事になってくるようです。

ここで「(ウィルス量を押さえる)タミフルによって脳症が合併しにくくなっているのか?」というデータが必要になってきます。インフルエンザ脳症はほとんどが5歳より小さい乳幼児に起きるようなので、対象は乳幼児のデータでいいと思います。

ただ、脳症の発症はインフルエンザの発症後平均1.4日と早期に起きており、本来5日くらい続く高熱が3日くらいで済む、という感じのタミフルによって脳症が改善されるとはイメージできないのですが・・・

解熱が脳症を予防するというデータがあります(国立感染症研究所)。前述のようにタミフルは解熱剤ではありません(ウィルスの増殖を押さえる薬)。ウィルス量が増えないのであれば身体の免疫力によって簡単にウィルスが駆逐されるようになり、早く治るという流れです。

そうであれば、脳症については解熱剤が大事になってきます。アンヒバ、アルピニー、カロナールの類にすべきとされています(一部の解熱剤は脳症になる確率が高くなるとされています)。

そして一番必要なのは、「タミフル内服の有無によって、高所からの飛び降りや車への飛び込み等の異常行動に差があるのか?」のデータです。タミフルを飲まないインフルエンザで”親の制止をふりきって”飛び降りたり、車に飛び込むようなことがあるのか・・・もしあるのならインフルエンザと診断されただけで気を付けなければなりません。

インフルエンザ脳症になりやすい5歳未満を除いた対象についてのデータが必ず必要です。それがなければ判断できないからです。

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-Tanac様、ご指摘に賛同します。タミフルと異常行動の関連については厚生労働省の見解が変わったこと自体をマスコミは騒いでいます。厚生労働省は薬害エイズはじめいくつもの「前科」があるので、また似たようなミスリードはありそうで、判断経緯についての追求は必要とは思います。しかし、まずデータとして必要なのはご指摘のようにタミフルの使用有無、インフルエンザの感染有無の2×2=4区での行動差異を比較しなければ、インフルエンザのせいなのか、タミフルの副作用なのか、両者の相乗効果なのか判断しようがないです。「インフルエンザ感染+タミフル使用」のデータだけを問題にしているマスコミも、もう少し冷静に勉強していただきたく。「あるある」系の多くの番組で同様な間違いを犯していますが、納豆と違って命にかかわることです。 — [IR0430] 2007-03-23 23:03:06 (金)

-IR0430さん、いつもありがとうございます。おっしゃるとおり、今回は命に関わる事ですからね・・・ — [Tanac] 2007-03-25 05:15:41 (日)

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