ふたりに…

その知らせを聞いて、意外にも

「へ~、良いじゃないか・・・」と思っていました。

私は、これまであの人ほど長嶋を嫌っている人には会った事はない・・・そういう人に育てられました(^_^;)

それへの反抗でアンチ巨人→中日FANとなったのかもしれません。

正直、長嶋選手の偉大さが分かっていませんでした。その番組の中で星野仙一氏がV10を阻んだ時の気持ちを涙ぐんで語っていた事もリアルタイムには知りません・・・

私が歓迎したのは、むしろ受賞対象者に松井が入っていたからです・・・私は松井は好きなのです。ヤンキースタジアムで彼がホームインした後の跳びあがった姿・・・イチローが憧れを隠さなかったペドロ・マルチネス投手をひとり打ち崩し、ワールドシリーズのMVPに輝いた姿・・・

「松井は早い?」「長嶋さんのついでにもらえる・・・」「松井が貰うなら野茂は?」

それらの声を聞くことで冷静になりました。

「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃える」

少なくとも私は、ホームで跳び上がった彼の姿を見て毛が逆立ち、MVPのトロフィーを掲げる姿を見て日本人の誇りを感じさせてもらいました・・・

そんなときNHKの長嶋選手を扱う特番を観ました。

昭和34年、デビューの年の長嶋を取り巻く金田、稲尾、野村選手等がいかに彼を迎え撃ったか・・・が描かれていました。

その年の日本シリーズで、巨人が3連勝し、ルーキーで巨人の4番を張っていた!長嶋のバッターボックスでの雰囲気に戸惑っていた西鉄のエース稲尾は、雨で流れた日にずっと考えて・・・彼が打つべきボールを絞っていない事に気づきます・・・長嶋の肩の向きでスライダーとシュートをリリース直前で投げ分ける!というノーサイン作戦で稲尾はその後長嶋を抑えます。

しかし、6戦目の最後の打席は決め球シュートで勝負と決めていたそうです。長嶋本人もその打席の稲尾の変化に押されたとコメントしていました。あのキャッチャーフライは神様・・・稲尾様の映像として何度か見たものですが、そういうせめぎ合いが裏にあったのですね。

6-0?と勝負あった7戦目、一矢報いた長嶋のランニングホームラン・・・返球がないのにホームインでスラインディングする姿は有名ですが、稲尾は豊田と違って彼のその姿を「キザ」とは思わず、むしろシリーズでの彼との対戦の経験が数年後の大記録につながったとしていました。長嶋にとっても稲尾との対戦が財産となったのでは。

そこに描かれていたのは、いずれも野球好きを楽しませてくれるヒーローたちでした。

今、子供たちと野球を楽しむものとして、彼の選手としての凄さの一端を知る事ができて良かったと思います。私はその反射神経とスピード感に最も魅力を感じました。

彼が、広く「野球好き」に敬愛され、社会に明るい希望を与えたことは間違いはないのではないでしょうか。

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