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【試乗】プジョー407 エグゼティヴ 3.0

「凄い」乗り心地とハンドリング

TanaCar.netの試乗リポート第一号はこの車を選びました。その日は、仕事が急にキャンセルになり、気分が晴れなかったのですが、プジョーのディーラーが帰路の途中にあるので、寄ってみました。カーグラフィック誌(以下CG誌)がこの車の乗り心地・ハンドリングを「凄い」としていたのです。CG誌とは長い付き合いですが、乗り心地とハンドリングが「凄い」と誉められる事はあまりないので「407には乗らなくては」と気になっていたのです。

CG誌の表紙では色がシルバーだったためか、がばっと口をあけた顔がトトロに出てくる「猫バス」のようで、琴線には触れてこなっかたのですが、試乗車のブラックは印象が異なり、何かで読んだ「4ドアのフェラーリ」というのも「却下」→「保留」になりました。

この車のハンドリングと乗り心地の高い次元での両立は、まさに「凄い」ものでした。私はステアリングの切り始めで敏感に反応するパワーステアリングを好むのですが、407はこれを満たしてくれました。アンダーステアを感じる事もほとんどありません。接地感も豊富に伝えてくれてコーナーが楽しくなります。気が付くと自分の車(ホンダ・ストリーム)よりも自信を持ってコーナーに突っ込んでいました。CG誌によると、限界を越えそうになったときもリアがそれを軽減するように自然に働くようです。

しかし、ステアリングの切り始めの反応がいいと乗り心地が落ち着きのない感じになることが多いのですが、これがまたいいのです。大きなうねりを過ぎても「シュワ」と「ジュワ」の間のような感じで一発で収まります。また、曲がっている時も含めてサスペンションに入力があるときの音も静かです。「トントン」と「ドンドン」の間のような感じで、舗装があれた路面にさしかかっても、予想より音がしないので「あれっ」という感じで過ぎてしまいます。

気合を入れて走った(楽しんだ)後で流して走るときに、とてもくつろげると言いますか居心地がいいのです。私の次期候補車であるスバルB9トライベッカーもこういう乗り心地で出てきて欲しい・・・

「プジョーいいんだけどミッションが・・・」という人も多かったかもしれませんが(少なくとも自分がそうですが)、これにはアイシンAW製の6段ATが載っています(トヨタと同じですね)。

エンジン音は小さめに抑えてあります。自分の好みではホンダのように確信犯的に踏んだときはもう少し聞かせてくれてもいいのかなと思いますが、あの癒される空間がこれによるのならこのままでいいです。

一点だけ気になったのは、シフトレバーの操作感、ウィンカーレバーの操作感でしょうか・・・(ちなみにアコードってこの辺がけっこういいんですよ。それとこういうところはやはりメルセデス、アウディですかね・・・)。

ゼロ・クラウンあたりをお考えの方、そうでない方でも”乗り心地を重視する方”は、この車に試乗することをおすすめします。それにかかった時間が無駄にはならないと思います。そういう私も、仕事を”ドタキャンされたことなどどこかに飛んでいってしまいました”から・・・

これから導入されるプジョーの新型車(とくに307のマイナーチェンジ)に注目したいと思います。

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